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弘前城の四季
弘前城春の桜は日本一
弘前城といえば桜を思い浮かべる方も多いと思います。
弘前城の桜は、城内に植えられている桜の本数日本一・そしてその桜の木の樹齢も日本一と言われています。
また、リンゴの選定を参考に、独自の選定法で手入れされた桜の木に咲く花は、一枝につく花の数がとても多く、「玉咲き」と称されています。春、桜の枝が左右の空から花びらを舞わせる桜のトンネルや、外堀が花びらで埋まってできる「桜色のじゅうたん」の景色は圧巻です。
弘前城公園内には、ソメイヨシノのほかに、数種類の桜が植えられており、咲く時期がずれていることや、花の色が違うことから、訪れるたびにその表情を変え、花の命の短いその間中飽きさせないその景観に驚かずにいられません。もともと、公園内にこれほどの桜は植えられておらず、辰巳櫓から、お城の様子がすっかり見渡すことができたといいます。
津軽藩主は、やぐらに畳を敷かせ、八幡宮まで見渡せたというその眺望を堪能したということです。
弘前城公園内の自然
新緑の季節がやって来たら、公園内にあるの植物園を尋ねてみましょう。
普段は有料ですが、何かのイベントにかけて、たまに無料開放されることもあります。
でも、静かに公園内のたたずまいを楽しみたいなら、有料でも普段の日がお勧めです。
園内には1,500種、12万4,000本の樹木などが植えられており、それぞれ分類されています。
園内にはお茶どころがあり、お抹茶とお菓子を楽しめます。公園内に250種類ともいわれるの野鳥がおり、お散歩の途中、出会えるかもしれません。ササゴイ、オシドリ、カワセミ、キビタキ、オオルリ、カラ類、冬はカモ類も、かわいらしい姿を見ることができます。
春は、桜まつり
春は桜、秋は紅葉が楽しめる公園内。 華やかな桜が老松の緑と見事なコントラストを描き、弘前公園中で美しく咲き競います。人々は、その桜の下で花に酔い、酒に酔い、津軽の春を満喫します。
夜になれば特別照明に照らされた桜が、お城を巡る濠の水面に浮かび、幻想的な風情を醸しだし、その美しさは訪れる人々を魅了します。 桜は、正徳5年(1715年)に、津軽藩士が京都から25本の苗木を持ち込み、城内に植えたのが始まりと伝えられています。
明治になって、荒れ果てた城内を見かねた旧藩士・菊池循衛が、明治15年(1882年)にソメイヨシノ(吉野桜)1,000本を植栽しましたが、「神聖な城内で平民こぞって桜見物など許さん」と、一部の士族の迫害を受け、苗木が抜かれたり枝が折られたりしました。しかし、それも沈静化し、明治30年に再び1,000本が植栽されました。 その後も市民の寄付などが続き、大正に入るとそれらがいっせいに咲き揃い、見事な風景を展開しました。
弘前市で大正5年(1916年)に始まった夜桜見物は大変な盛況でした。それを受け、大正7年からは商工会が「観桜会」としてスタートさせ、昭和36年(1961年)から名称を「弘前さくらまつり」と改め、今日に至っています。
大正8年(1919年)には、さまざまな出店が出現し、喫茶店、花見だんご、食堂、天幕張りのそば屋、また、見世物興行も小屋がけするようになり、津軽民謡、曲芸などで賑わいました。 昭和10年(1935年)になると、夜のイルミネーション照明から投光器に替えられ、天守閣や城門は、強烈な照明により自然の形を夜空に映すこととなったのです。終戦直後は、さくらまつりも一時中断されましたが、昭和22年(1947年)、再開されました。
昭和30年(1955年)、それまで観光バスが下乗橋を渡り、本丸まで乗り入れていましたが、当時の公園管理事務所長・工藤長政氏により、園内の入り口に馬車止めが設置されました。観光関係業者からは猛反対されましたが、桜の樹には、自然環境が一番大切だという、この時の英断が、今日の弘前公園のたぐいまれな自然を育んだといえましょう。
新緑の夏
木陰はとっても涼しい癒しの場となります。
桜の季節以外は人の少ない弘前公園。
のんびりゆっくりと歩けるし、なんだかとっても贅沢な気分になります。
そして、昔なつかしの『からんからんアイス』若しくは『ちりんちりんアイス』。
夏の弘前公園もいいものです。カメラが趣味の人は植物園やらアジサイやらたくさんの被写体があるので腕を上げるチャンスです。
秋、紅葉と菊人形祭り
山々が色づきはじめると、少し遅れて津軽の里も鮮やかな色に染まり、弘前公園の紅葉も1000本の楓、2600本の桜が美しい色を放ちます。
鮮やかなお城の紅葉の中で行われる弘前城菊と紅葉まつりは、紅葉を楽しみ、お互いに育てた菊を持ち寄って品評会などをおこなっていた観楓会が発展し、昭和37年(1962)に「菊ともみじまつり」の名称で始まりました。
現在は、弘前城植物園を会場に、北奥羽随一の豪華絢爛な菊人形や、欧米の庭園に良く見られる動物などをかたどった菊のトピアリー、丹精込めて造られた大輪、中輪、懸崖などの香り高い菊花が見事に咲き競い、古城の秋を演出します。
その他にも弘前公園には紅葉の美しいポイントがたくさんあり、訪れる人に深まる秋を感じさせます。
古くから、薬用や観賞用として用いられ、数多くの歌にも詠まれてきました。
このように、長く人々に愛されてきた「菊」を楽しむ催しが、現在、東北各地で開催されています。
週末は、丹精こめて育てられた花々の姿や香りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
1000本の楓、2600本もの桜が美しい色に染まる弘前公園に、豪華絢爛な菊人形や菊のトピアリー、大輪、中輪、懸崖などの香 り高い菊花が咲き競います。
- 期間:11月13日(日)まで
- 場所:弘前公園内「弘前城植物園」
紅葉と菊祭りでも、で店が立ち並び、散策しながら公園内を歩く楽しみを味わえます。
歴史を知るための文化イベントなどもあったり、実はたかまるくん(弘前城の築城記念マスコット)は多忙です。
冬は、雪灯篭祭り
全国的に知られている弘前城には、冬もまた幻想的で詩情豊かな古城と老松の雪景色を求めて、多くの観光客が訪れています。
「弘前城雪燈籠まつり」は、長い冬の間、雪に閉ざされる北国で、市民の野外活動を積極化させることと、冬季観光の活性化、通年観光の定着を目指すため、昭和52年(1977年)から開催され、今や「みちのく五大雪まつり」の1つとして注目されています。